不穏な出来事 

ロボトミー殺人事件

3 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/15(火) 04:25:35 ID:nM2kVIV6.net

桜ヶ丘記念病院だっけ?

4 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 11:08:06 ID:???.net

桜庭さんだっけ?まだ存命なのかな

桜庭章司とは

1929年(昭和4年)1月1日、桜庭家の次男として長野県松本市に生まれる。小学生の時に東京・向島に上京。東京高等工学校(現・芝浦工業大学)付属工科学校に進学するが、貧しい家庭を支えるため1年で退学し工員として働く。終戦後は一家で松本に引揚げ飲食店を経営。ボクシングジムに通い19歳の時に北陸5県社会人ボクシング選手権大会ライト級で優勝した。

貧困の中、英語を独学し新潟電話局に通訳として勤め、米軍との折衝にあたった。翌年、米軍に見込まれ諜報機関OSIにスカウトされ英語を磨いた。病躯の母親の面倒をみるため実家に帰るが、英語力を活かせる職場がないため日銭稼ぎに道路工事の土木作業員として働いた。ある時、桜庭氏は出稼ぎ労働者を虐めている刺青の土木作業員を諫めた。たちまち殴り合いの喧嘩になったがボクシングをやっていた桜庭氏が負ける訳なかった。

それからしばらくして桜庭氏は路肩の手抜き工事を発見する。正義感の強い彼は班長に抗議したが班長は取り合わず桜庭氏に解雇を言い渡した。これに腹を立てた桜庭氏は社長に直談判した。社長は桜庭氏を小料理屋に連れて行って現金5万円を渡し、同意の上で仕事を辞めさせた。当時は大卒銀行員の初任給が1万3000円に満たない時代だったので5万円は大金である。それから2ヵ月後の10月14日、桜庭氏は暴行容疑で逮捕された。訴えたのは刺青の土木作業員だった。この件で事情聴取された社長が金を渡したと証言し、暴行に恐喝の容疑が加わった。12月28日、長野地裁松本支部にて懲役1年6ヶ月、執行猶予3年の判決が下った。

1958年8月、ダム工事現場で働いていた桜庭氏は賃金不払いと不当解雇に怒り、社長宅に直談判に行った。これが恐喝に当たるとして逮捕され、執行猶予が取り消された。12月、長野刑務所に1年8ヵ月収監されることとなった。

刑務所を出所した桜庭氏は東京で鉄筋工として働く傍ら翻訳の仕事を始めた。でたらめな海外のスポーツ記事に腹を立てて新聞社や雑誌社にクレームの手紙を書いたところ、手紙を読んだ編集者たちが原稿を依頼してきた。これを契機に桜庭氏は執筆業へと転身する。スポーツライターの鬼山豊はすぐに売れっ子になった。資料整理のために人を雇うまでになり、収入も大きく増えた。

1964年(昭和39年)3月3日、東京都板橋区にある妹宅にて、母親のことで妹夫婦と揉めた。激高した桜庭氏は茶箪笥や人形ケースなどを壊して暴れた。その様子に恐怖した妹の夫が警察に通報。志村署の警察官が駆けつけ器物破損の現行犯で逮捕された。

親族間の紛争(口論)として翌日に妹夫婦が告訴を取り下げに行ったが、警察は桜庭氏の態度が反抗的として釈放しなかった。逮捕から一週間が経った3月11日、警察は桜庭氏を都立梅ヶ丘病院に連行し精神鑑定を受けさせた。鑑定は1名の医師による短時間の問診だった。鑑定結果は「精神病質」。そのまま桜ヶ丘保養所(現・桜ヶ丘記念病院)に措置入院となった。桜庭氏は後年、この病院は精神科医による権力支配が酷く、「刑務所より酷かった」と述べている。

桜ヶ丘保養院で桜庭氏の担当になったのが精神科の藤井擔医師だった。精神病質者に対するチングレトミーの研究が彼の博士号のテーマだった。

入院中に知り合った八重という20代の女性が精神外科手術を受けた1ヵ月後に首つり自殺した。桜庭氏は病院の実態を知るにつれて精神外科手術に恐怖を抱き始めた。何とか手術を回避しようと藤井氏に対し明確に手術を拒否し、母親にも手術の同意書に絶対サインしないよう手紙で頼んでいた。

ところが藤井氏は母親を病院に呼び出し「息子さんのために」と手術の同意書にサインを求めた。年老いた母親は「先生が嘘を言うはずはない、後できっと喜んでもらえると思って」サインに応じた。11月2日、藤井氏は肝臓の検査と偽って桜庭氏を手術台に上げ全身麻酔をし、加藤雄司医師を執刀医としてチングレトミーを行った。

桜庭氏が仮退院できたのは1965年(昭和40年)3月3日だった。退院を望んでいた桜庭に、藤井氏は退院許可と引き換えに手術の同意書を差し出した。肝臓検査と偽って強行した手術の体裁を整えるためだ。手術の影響で従順になっていた桜庭氏は同意書にサインした。

3月29日、桜ヶ丘保養院に再入院した。6月には院内で原稿を書き始め、8月には退院を申し出ていたが藤井氏の許可が下りず、正式に退院できたのは10月4日だった。

1968年3月、自動車学校へ通って建設重機運転用の大型特殊運転免許を習得した。ブルドーザーの運転手と執筆活動の二足草鞋で働いていた。しかしどちらの仕事も上手くいかなかった。執筆は術前の5分の1までスピードが減った。ブルドーザーの仕事は運転中に突然激しい眩暈に襲われ全身が突っ張る発作に襲われた。睡眠薬を飲めば発作は防げるものの運転はできない。この時期の彼の希望は、スウェーデンで行われた脳細胞再生実験の成功であった。

1969年(昭和44年)、名古屋の中央労災病院での診察で、チングレトミーの後遺症でてんかんの発作が起きている可能性が指摘された。

1970年8月に恐喝で、1971年6月に器物破損の罪を問われていた。いずれも睡眠薬で意識が朦朧とした状態での軽微な事件で起訴猶予処分となっていた。器物損壊罪で拘置所に入っていた時にてんかんの発作を起こし肋骨を折っていた。

1971年9月、肋骨の傷が完全に癒えないまま、新しい仕事を捜すために横浜へやってきた。が、てんかんの発作がいつ起きるかわからないので就ける職業は限られていた。借金があり生活も行き詰っている。桜庭氏は思い悩んだ末に強盗を企てた。睡眠薬で意識が朦朧する中、発作的に閉店間際の貴金属店に押し入った。しかしすぐに店員に取り押さえられ、たまたま通りかかった警察官に現行犯逮捕された。1973年7月、横浜地裁は懲役4年の実刑判決を下した。

出所後、フィリピンで働いていた弟の世話で通訳としてマニラへ行き、約2年間滞在した。永住を考えるまでになったが部屋に出入りしていた現地の人間に反体制派がいたため国外退去となり日本に帰国することになった。

帰国後に桜庭氏を支えたのは藤井氏への復讐心だった。藤井氏を殺害して自分も命を絶つ。桜庭氏は医師名鑑で藤井氏の住所を突き止めた。

1979年9月26日17時過ぎ、バルビタールなどの薬を服用した後、桜庭氏はデパート配達員を装い、円形の帽子を入れる段ボール箱を持って、東京都下小平美園町にある藤井氏の自宅を訪ねた。対応に出た藤井氏の妻の母・深川タダ子さんを隙を見て押さえつけ、手足を手錠かけ、目と口をガムテープでふさいだ。それからしばらくして買い物から帰宅した妻の藤井道子さんも同じように縛りあげた。いつもなら18時には帰ってくるはずの藤井氏を待ち構えて殺害するためである。

しかしその日、藤井氏は同僚医師の送別会に参加して20時を過ぎても帰宅しなかった。このまま藤井氏が帰らず縛り上げた2人を解放すれば藤井氏に近づくチャンスがなくなる。それを恐れた桜庭氏は2人の首と胸を刃渡り8センチのナイフで切りつけて殺害し、物取りに見せかけるため約46万円が入っていた藤井氏の給与と約35万円の残高があった妻名義の預金通帳を持って逃走した。

22時過ぎ、池袋駅の改札前で何度も段ボールから手錠を落とす桜庭氏を警察官が職務質問。給与袋や血の付いたナイフなどが発見され、銃刀法違反の容疑で逮捕となった。27日深夜遅く、送別会の二次会からタクシーで帰宅した藤井氏は妻と義母の死体を発見し、知人を通じて警察に通報した。その時すでに桜庭氏は逮捕されていた。

1979年10月18日、殺人罪等で起訴。身柄を八王子拘置所へ移された。東京地裁八王子支部での一審で、桜庭氏は再び精神鑑定を受けた。筑波大学の小田晋教授による検察側の鑑定では「責任能力あり」、脳波検査では「異常なし」となった。

精神科医師の逸見武光氏による鑑定では、責任能力は裁判所の判断事項であり、直接書かない主義としており、「責任能力は減弱していた・脳に委縮がある・両側側脳室前部が拡大・脳室周囲低吸収域が認められるところから髄液循環障害がある・手術で止血用に使用した金属製クリップが脳に残存したままになっている」として、脳波検査では「異常あり」とした。

1993年(平成5年)7月7日、東京地裁八王子支部は小田晋鑑定を採用し、桜庭氏に無期懲役の判決を下した。桜庭氏は「私に対する判決は死刑か無罪にして欲しい。一審での無期懲役は中途半端で、チングレクトミーの問題点をまったく理解していない」と語り、弁護側が控訴した。死刑を求刑していた検察側も控訴。

1995年(平成7年)9月11日、東京高裁での控訴審で検察側は新たな証拠として愛知県教育大の渡辺久雄教授の検事調書と桜庭氏のカルテを提出した。しかしそのカルテには「脳波は異常」と記されていたため検察側としては逆効果となった。高裁は控訴を棄却。弁護側が上告した。

1996年(平成8年)11月16日、最高裁で無期懲役が確定した。

桜庭氏は長期の服役による身体の不調を訴え、生きていても仕方がないと「自死権」を主張した。自死する権利が認められないのは精神的苦痛だとして国に160万円を求める裁判を起こしたが、2008年(平成20年)2月15日に仙台地裁の近藤幸康裁判官は「自死権が認められる憲法・法律上の根拠はない。身体状態や刑務所の処遇状況に関わらず自死権の根拠はなく、請求は前提を欠く」と訴えを退けた。

5 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/17(木) 01:25:21 ID:???.net

たぶんまだ生きてるとおもう。もう80代じゃないかな

6 :名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/18(金) 16:40:45 ID:???.net

>>5
数年前に獄中で裁判起こしてたからそこまでは元気だったと思う

69 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/16(金) 02:56:52.60 ID:V6B4eCW/.net

情報が少ない時代に、海外のプロレス記事書いてた人か。

85 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/21(月) 22:57:07.07 ID:???.net

あの時代に通訳できるほど秀才でボクシングもできるってすごいなw

87 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/06/02(土) 10:26:06.10 ID:???.net

>>85
だからこその事件だろうな・・・・。
大抵のやつは自分の中で何が起こってるのかわけがわからず、廃人となって終了だろう。

82 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/15(火) 00:15:10.20 ID:???.net

この人はやることなすこと望むことすべてかなえられないんだね。
今まで知る人の中で一番不幸な人物

11 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/01/09(土) 03:49:09 ID:VGQ08Skx.net

なんだか犯人がかわいそうだなぁと思った事件

12 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/01/09(土) 06:04:11 ID:???.net

そうそう。医者の家族は殺されて気の毒だけど、
医者自身にはまったく同情できんね。自業自得。

21 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/03/22(月) 23:58:18 ID:XUAIluZA.net

今日はじめてロボトミー手術やロボトミー殺人事件についてしりました
てか、こんなめちゃくちゃな事が現行法の下で起こってるんだね・・・
現行法で保安処分は精神病患者と未成年だけだが、(犯罪者や被告もかも)
大っ嫌いだった、人権屋やプロ市民に少し理解が示せるようになった。。

24 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/06/04(金) 16:16:26 ID:???.net

この医者は無罪なのか

25 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/07/29(木) 22:43:01 ID:ou17GvK6.net

医者は許せないけど犯人にも同情できない。
若いころから犯罪に走りすぎで最後は無関係の家族を殺している。
殺人はロボトミー後とはいえ、自分勝手な正義感や暴力行為は一貫している。
実際何らかの精神疾患だったのかもね。
現在みたいな精神病薬があればまた違った人生だっただろうね。

26 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/07/30(金) 14:28:26 ID:???.net

ま完全な心の病なら詐病も有り得るがこの事件の場合実際に脳が切られてる以上それはないわな。
だから自分はこの犯人を一方的に責める気にはならない。

27 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/16(土) 23:36:44 ID:1ahTOSDy.net

本人はロボトミー手術は嫌だと言ったらしけど
何も知らない親(昔は医者と言えば威厳があり何でも信じた)は彼には秘密で手術のサインをした。

色々な不幸が重なる

34 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/01/11(火) 22:43:51 ID:3jsIYby8.net

この事件のせいで日本のロボトミー技術が何年遅れたことだろう
薬理で改善されない患者には外科手術しかないのに

36 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/01/13(木) 00:15:41 ID:???.net

ロボトミーは今はもうどこの国でもやってないだろ。

37 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/01/13(木) 00:30:49 ID:prWT3JWQ.net

ロボトミーは医療としての精度が達成される前に封印されてしまった

38 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/01/13(木) 02:56:09 ID:???.net

ロボトミーはノーベル賞の汚点
医療行為の名を借りた精神の殺人

83 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/15(火) 00:16:05.76 ID:???.net

たしか ケネディー大統領の妹もロボトミー手術うけたんだっけ?

84 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/21(月) 22:56:29.57 ID:???.net

>>83
ローズマリーね。
ケネディは9人兄弟の二番目で兄と二人の弟と五人の妹がいた。
何番目の妹かは知らないけど軽い知的障害があり23のときに手術を受けて生涯を病院で終えた。
たしかケネディも妹が重い脳障害があるって本を書いてたはずだけどそれってロボトミーのせいじゃんね。

39 :31:2011/01/19(水) 18:29:47 ID:CBmT0Wb7.net

ロボトミーを受けて、穏やかな人柄になった人もいたらしいですが…。
難しい技術ですね。ロボトミーって。

41 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/02/21(月) 13:05:55.03 ID:???.net

>>39
そりゃあ、「たまたま」そういう結果になった患者も居ただろう。
脳内でどこがどう反応したためにどういう情動が起こった、なんてことは現代医学でも解明し切れていない。
なのに適当に脳内をひっかき回して繊維を切るだけのロボトミーが、そんな的確に人格改善が出来るわけがない。

それに、荒っぽいとかそういう「マイナス」の面まで含めて人格であり個性だ。
本人納得の努力の上で改善されるとか、どうしても相容れないから隔離する、ってくらいならともかく
騙し討ちに近い手法で脳改造で「取り除く」、なんてのは何人たりとも許されねえよ。

バイクで数分走るだけで宮城刑務所の壁を見られる所に住んでる人間としては、ロボトミーは非人道的だとしか思えねえ。

42 :31:2011/03/02(水) 14:00:10.59 ID:5MEoO7fM.net

>>39
>ロボトミーを受けて、穏やかな人柄になった人もいたらしいですが
>>41
>「たまたま」そういう結果になった患者も居ただろう

ロボトミーで、建設現場の肉体労働に従事し、普通に生活を送れた人もいたみたい。

44 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/03/04(金) 01:06:46.63 ID:r+43sjjE.net

壊れたテレビは、叩けば治るかもしれない。
そもそもロボトミーってそんな治療法なんでしょう。

それって、重度な精神疾患にだけリスクを承知で施術すべきものだったはずなんだよね。
どうせ欠陥のある脳なんだから叩いて直れば儲けもの。

問題は、それを軽度な疾患にまで当てはめた、という点だよ。

54 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/06/17(金) 09:29:35.63 ID:Ot3BuW0o.net

ロボトミー手術をしたら、感動するという気持ちが消えるんだっけ?
何のために手術したの?
結局、怒りという感情は消えないから、殺人にいたったんだよね。

55 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/06/18(土) 01:31:30.48 ID:???.net

>>54 何の為に手術をしたのか、まず経緯を書くね。長文になるがスマン(・∀・)

1964年(昭和39年)3月、桜庭は東京都板橋区の妹宅に立ち寄る。老いた母親の事で話し合う内、喧嘩になり、桜庭がそばにあった人形ケースなどを壊す。

妹の夫が110番通報。志村署の警察が駆けつけ、桜庭は器物破損の現行犯で逮捕。

翌日、妹夫婦は告訴を取り下げたが、警察はさらに1週間留置し、桜庭の過去を調べ、暴力、恐喝などの前科を洗った。

暴力行為は『精神疾患からくるもの』として、桜庭は世田谷区の都立梅ヶ丘病院に連れて行かれ、精神鑑定にかけられる。

担当の医師は桜庭を『精神病質』と鑑定。桜庭は釈放を求めたが、警察によって今度は、3月11日、東京都多摩市の聖跡桜ヶ丘の桜ヶ丘保養所(現・桜ヶ丘記念病院)に連行され強制措置入院させられる。

桜庭は拘禁中に精神外科手術をされる事を恐れていた。
理由は入院中に 八重という20歳くらいの女性が精神外科手術をされ、担当の藤井医師が「手術は大成功だった」と言たのにもかかわらず、約1ヵ月後に八重が首吊り自殺したから。

桜庭は精神外科手術によって廃人にされる事を恐れ、主治医である藤井医師に対して明確に手術の拒否を告る。
また、手術するには母親の承諾が必要であることが分かっていたので、桜庭は安心していた。

ところが、藤井医師は何も解らない母親から承諾書を取ってしまう。
11月2日、桜庭(当時35歳)は藤井医師から『肝臓検査』と称して(騙されて)、全身麻酔をかけられ、加藤医師によって、ロボトミーの一種であるチングレクトミーという精神外科手術を強行された。

チングレクトミー(Cingulectomy, Cingulotomy)とは

脳外科手術の一種。帯状回切除術。帯状回は大脳辺縁系の各部位を結びつける役割を果たしており、感情の形成と処理、学習と記憶に関わりを持つ。

帯状回切除術は、アメリカの神経生理学者ジョン・ファークハール・フルトン(John Farquhar Fulton)がロボトミーの代替として1947年に提案した。この手術は患者の回復が早く、手術してから数日で退院が可能だという。副作用に頭痛・吐き気・嘔吐があるが、一般的に軽度。

現在はのうつ病(MD)・強迫性障害(OCD)・慢性難治性疼痛の治療に用いられている。強迫性障害においては最後の治療手段とさえ言われている。双極性障害の治療に有効かどうかも研究されているが、今のところ決定的ではなく、双極性障害の治療法としてはまだ承認されていない。

56 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/06/18(土) 01:56:05.49 ID:???.net

>>55 の続き(・∀・)

手術を強行されてから約4ヶ月後、桜庭は希望していた退院が叶えられたが、藤井医師によって『退院許可と引き換えに手術の同意書を書かされた』

その後、桜庭の精神的意欲は減退し 原稿を書ける量は手術前の5分の1に減少。桜庭はスポーツジャーナリズムの世界から姿を消す。

運転手や自動車修理工場の見習い工などをしながら各地を転々。

1969年(昭和44年)ごろからは、てんかん発作に悩まされるようになる。
名古屋の中央労災病院で診察を受けた結果『ロボトミー手術・チングレクトミーの後遺症である可能性』と指摘される。

1976年(昭和51年)2月、桜庭は弟が経営する会社に勤めていたが、英語力をかわれ、フィリピンの支社で働く事になった。
ここには約2年間、滞在していたが、働く気力が湧いてこない。藤井医師が言っていた「チングレクトミーによって無理がきかなくなる」という言葉を思い出す。

1978年(昭和53年)のある日の夕方、桜庭はマニラ湾の夕日を眺めていた時、決意をする。

『世界に名高いマニラ湾の夕日を見ているのに、俺の心には何の感動も湧いてこない。もはや俺は人間ではないのだ。生きている資格はない。こんなことになったのは、あの藤井医師のせいだ。あいつがチングレクトミー手術をしたせいだ。あいつを殺して俺も死のう』

1979年(昭和54年)9月26日午後5時頃、桜庭(当時50歳)は藤井医師(当時53歳)との無理心中という形で決着をつけるべく、遺書を持って、バルビタール(長時間作用型鎮静・睡眠薬)などの薬物を服用したのち、東京都小平市の藤井宅にデパートの配達員を装って押し入った。

57 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/06/18(土) 02:11:44.73 ID:WJ6H3oCk.net

>>56 の続き(・∀・)これで最後。長文でスマンかった。

そもそもロボトミー手術は 1935年(昭和10年)、モニスが60歳のとき、ロボトミーの基本を考案、治りにくいうつ病や不安神経症の患者に手術を実施して、効果絶大と発表。

その後、アメリカで改良され、第2次大戦後の一時期には、精神分裂病の患者に対して盛んに行われ、全世界に大ブームを巻き起こす。

日本ではこの手術を受けた患者は東京大学精神科医師の磯田雄二郎の推計で『全国に約12万人いる』と見られている。

ロボトミー手術は成功例も含まれたものの、特にうつ病の患者の6%は手術から生還する事はなかった。また生還したとしても、てんかん発作、人格変化、無気力、抑制の欠如、衝動性などの重大かつ不可逆的な副作用が起こる。

手術の不当性を訴える人や後遺症に悩む患部が居たのにも関わらず、無視して手術を強行した医師は多かった。

「そういう時代だった」と言われればそれまでだけど、悲しい事だね。
だからこそ現代の飛躍した医療がある訳だが・・・・

94 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/09/15(土) 08:14:51.30 ID:???.net

>>55 >>56 >>57

実にわかりやすかった!

124 :名無しさん@お腹いっぱい。:2018/01/27(土) 09:55:37.81 ID:+cUIatec.net

脳にメスを入れて勘でやってたパターンも多かったらしいし捕まった桜庭の脳には止血用のクリップが残されたままだった。日本では9歳児の前頭葉を全部取って「脳は半分無くても他がなんなと機能をこなすから問題ない」と発表した医者も居る。

国内だけでも何人適当に殺されてるか分からんよ、、、。

92 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/09/15(土) 07:25:54.55 ID:Wz/zmmRo.net

これはマジで無罪でいいくらいのケースだと思うけどな
まあ厳密には心神喪失とは言えないかもしれんが
脳の一部を切り取られた人の罪は問えないんじゃないか

78 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/05(土) 00:37:44.91 ID:???.net

悪いのは医者だけじゃない。
恐喝の冤罪で捕まえたり身内のゴタゴタで精神科に入れた警察も悪い。

やりきれない事件だな。
犯人は死刑を望んでるのに一番残酷な無期懲役なんて自殺もできないじゃん。
どっちが加害者なのか分からなくなる。

93 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/09/15(土) 08:13:35.25 ID:???.net

ある意味人体実験されたようなものだよね。
本人が拒絶してるのに、母親を言いくるめて手術に同意させて本人騙して手術・・。

殺された奥さんが可哀想、医師が罰を受ければよかったのに

88 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/07/05(木) 19:35:10.82 ID:???.net

殺されたのが妻とその母親ってのがな、医者は割り切ろうと思えば割り切れる(実際そうなんだろうな、悪魔の医者なんだから)

96 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/10/06(土) 15:42:10.43 ID:???.net

藤井医師は事件の後どうなったの?
医者続けたのか?

たしか執刀医のほうは、その後も研究続けたんだよな。
CiNii見るとかなり論文出てくる。
精神病院の院長もしていたようだ。

桜庭の顔見たけど、あまりボクサーっぽくないんだよな。
昔の西洋人が日本人に持っていたようなステレオタイプを具現化したような感じ。
ロボトミーされる前はもうちょっと精悍だったのかね?

28 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/11/20(土) 18:01:34 ID:9dhuuEFz.net

シャッターアイランド観てたまたまロボトミーについて調べてたら、
映画よりよっぽどこの人の人生の方が壮絶。こっちの話の映画の方が観たいわ

62 :名無しさん@お腹いっぱい。:2011/07/03(日) 21:37:06.01 ID:???.net

こんな事件があったんだな。日本版「カッコーの巣の上で」か。

入院中に知り合った女性が手術を受け自殺とか、
夕陽を見て感動を覚えないことに絶望とか、エピソードがいいな。
不謹慎だが映画化希望。

107 :名無しさん@お腹いっぱい。:2015/06/01(月) 13:39:39.43 ID:MDG0L+Of.net

事件の顛末や犯人の半生を読んだが偏った描き方でなく淡々と事実に基づいて映画にしてほしいと思った。

イーストウッド監督より「フォックス・キャッチャー」とか「ゾディアック」のような。

79 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/07(月) 15:42:16.42 ID:???.net

医者が責任感じて自殺するんならまだ分かるんだけどそのままだもんなぁ。

殺されたのが娘だとしてこれとコンクリ事件をつなぎ合わせるといい映画ができそうだ。
復讐のため娘を拉致監禁してコンクリ詰めにして殺害→医者は責任感じて自殺みたいな。

81 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/14(月) 05:59:22.35 ID:???.net

>>79
映画のネタを提供する為に罪を犯したり殺されたりしている訳じゃないけど

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